お次はシャドウとハイライトを追加します。
※オーバーレイを使うのでRGBモード前提とします。CMYKの場合は後述。
まず、塗りレイヤーを複製し、「シャドウ&ハイライト」として塗りレイヤーの上に配置します。
シャドウ&ハイライトレイヤーのオブジェクトを全選択し、選択ツールに持ち替えてオブジェクトの塗りをなしにします。
↑シャドウ&ハイライト用のレイヤー
シャドウとハイライト分割用のパスを引いていきます。こちらは主線ほどアンカーポイントに気を遣わなくて良いと思います(もちろん完成度に合わせてですが)。
線ははみ出し気味に引いておきましょう。後で拡張するので、パスははみ出したままでかまいません。分割用のパスが引けたら全体を選択してライブペイントを作成します。
↑青い線が元、ピンクが分割用の線。実際は線はなしです
ライブペイントで塗る際、塗りがなくて見づらいのでオブジェクトを選択状態で塗ると良いでしょう。
シャドウとハイライトはグレースケールで塗っていきます。ハイライトは50%よりも薄く、シャドウは50%よりも濃くします。
シャドウとハイライトは何段階でも可能です。濃度によって濃さがかわります。もちろん、グラデーションやグラデーションメッシュも問題ありません。
シャドウとハイライトが塗れたらライブカラーを拡張します。
ここで同じ濃度のシャドウ、ハイライトはパスファインダーで合体しておきましょう。
↑同じ塗り色で選択して合体
シャドウとハイライトを全選択し、透明モードをオーバーレイにします。
RGBモードでオーバーレイ(又はソフトライト)をかけると、50%以下のグレーは下の色に対して明るくなり(彩度が下がり明度が上がる)、50%以上だと暗くなります(彩度が上がり明度が下がる)。※何となくしか解ってないです。^^
↑上の四角いオブジェクトの濃度は左から100%→0%。50%は変化なしです。オーバーレイは色がどぎつくなりますね。自然な感じならソフトライトの方がよいかも
ただし、下の色によっては効果が無かったり(RGBモードのRGBCMYKWBは無反応)、彩度の高いものは変化が見づらいものもあります。場合によっては乗算やスクリーンで対処しましょう。
↑アニメチックなイラストの完成
リッチな感じにしたければ、「ぼかし(ガウス)」効果をかけてもよいでしょう。
↑ガウスぼかしかけました
その際にボケ足がはみ出すので、塗りの下に白いオブジェクトを配置します。先ほどの「白には反応しない」特性を利用するので、ボケ足がいくらはみ出しても画面にはでてきません。
↑白を敷くとオーバーレイは見えなくなります
ハイライトとシャドウが実の色ではないので下の色を変えれば連動します。
↑色の調整はいくらでも
これでイラストは一旦完成です。
後加工は次に持ち越しです。〈というわけでまだつづく〉
※CMYKのグレースケールはオーバーレイにうまく反応しませんが、RGBグレーをCMYK変換したものなら問題ありません(CMYKパーセントを見ると目を背けたくなりますが、効果がかければパーセントは関係なくなります)。
CMYKの場合はRGBモードのグレーをCMYK変換して持ってくるか、ドキュメントをコピーしてRGB変換し、グレーでシャドウとハイライトを適用後、CMYK変換してシャドウとハイライトレイヤーをコピペするという方法があります。
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Illustratorでタッチのあるイラストを描く3
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