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文字・段落スタイルの補習 その2

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つづきです。
勉強会+前回記事の基本を踏まえた上で、スタイルを応用して実務レベルで使ってみましょう。


スタイルをマーキングとして利用


フリーのデザイン・レイアウトでは散りばめたテキストを後から編集するのは面倒です。

そこで、初期段階でテキストに暫定スタイルだけ適用しておき、複製しながらレイアウト。詰めの段階に入ってから再定義でスタイルを整えていくというテクニックをご紹介します。

↑わかりやすいように色を付けたスタイルを3種適用し、複製してレイアウト。デザインが決まったら1つのテキストを修正して再定義という流れで、レイアウトを見ながら書式変更の試行錯誤ができます。


テキストはエディタから流し込めば属性変更はかかりませんのんで、再定義をかけても問題ありません。ただし何度も言いますが、手動で属性を変更した箇所は注意が必要です。

テキストが散らばっても逐一選択しなくて良いので、デザイン用途でも活用できる応用技です(勉強会の応用編で再定義のデモをしたので既視感ありますね^^)。


囲み内文字の天地合わせ


囲みや爆弾など行数の異なる天地センター合わせはIllustratorの苦手分野です(InDesignならフレーム作って揃えを天地センターにするだけなのにね)。

そこでトリッキーではありますが、ベースラインを半行ずらしたスタイルで制御してしまおうという応用技です。

まず天地センターの位置に2行のダミーテキストを置いておきます。

↑2行をベースに位置を決めます

↑ベースラインを半行ずらしたスタイルを作成。行送りが20Hなので、ベースラインを-10H



テキストを流し込んでから行数に応じたスタイルを適用すれば、天地センターに入ります。

↑テキスト量に合わせてスタイルを適用するだけ



これは修正時も有効です。応用で3行でも4行でも設定可能です。


ベースラインで移動するので角度を振っても問題ありません。


↑カコミごと10度回転しています



ワンタッチでスタイル取り込み+適用


フォント不足の支給データや(きれいな)パワポ変換PDF、旧版流用データなどで、テキストを指定のスタイルにショートカットキー1つで統一します。特に同一指定の複数ドキュメントに有効です。

これは前記事のコピペでスタイルの取り込みと、アクション化の組み合わせです。

前準備として「ペースト、消去、テキスト選択、標準スタイル適用、スタイル適用」の一連の操作をアクション化してショートカットを設定しておきます(ここではF1キー)。
(※実務では元データの状態(ロックや隠すなど)を考慮する必要がありますが、ここでは細かいエラー処理は省きます)



↑スタイルはアクション記録時の名前で認識します(ここでは段落スタイル:キャプション)。




初めにスタイル適用済みのテキストをコピーします。

↑テキストにはキャプションの段落スタイルが適用されています。



処理するドキュメントを開きショートカットキーを押すだけでドキュメントにスタイルを取り込み、全テキストにスタイルを適用します。ドキュメントが複数ある場合は続けて作業します。

スタイルが複数ある場合は、一番多いスタイルを適用しておき残りを手作業にするだけでも効率があがります。

↑テキストのコピーは最初の1回だけで、続けて作業すると効率良いです。


これは既存データ整形の下準備にも使えますね。スタイルを適用しなくてもスタイルだけ取り込んでおくとか。条件次第ではバッチ処理も可能です。



と、応用テクをいくつかご紹介いたしましたが、作業内容は人によって違いますので、一つのテクニックも目からウロコの情報だったり全く必要の無い情報だったりします。

できれば勉強会で身につけた知識やテクニックをそれぞれの作業に合わせてアレンジしたり、新たなテクニックを編み出したりして使っていただけたら嬉しいです。

以上で勉強会テキストスタイルの補習を終わります。
皆様ありがとうございました。









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