●InDesignの場合
↑完成見本。フォントは環境によって異なるのでIllustrator、InDesignともデフォルトにしています
1. 書類の作成~マージン設定
新規でA4書類を開き、裁ち落としを3mm、マージンは一律10mmに設定します。
この「マージン」はIllustratorのガイドとは違い、後に重要な意味を持ちます。
背景フレームを作成します。こちらは長方形ツールでドラッグして作成しました。Illustratorよりもガイドへのスナップがイイ感じです。
また、InDesignにはコントロールパネルの最初のフィールドにフォーカスさせる機能があり、それをショートカットに設定すれば、適当な位置に長方形を作って【設定したショートカット】→【-3】→【tab】→【-3】→【tab】→【216】→【303】と入力するだけで背景フレームは所定の位置に作成されます。こちらのほうがより確実でスマートです。
↑私はQXでおなじみ、困+叩+Mにしています
↑【困+叩+M】→【-3】→【tab】→【-3】→【tab】→【216】→【303】だけでガイドに合わせてドラッグしたのと同じになる
2. タイトルの作成
タイトル用のテキストフレームは適当に横長で作り、テキストは左右センター揃えにします。
ここでポイント。InDesignではオブジェクトを簡単にマージンに揃えることができます。ショートカット化すれば、キーコマンド1つでテキストフレームを上マージンに移動できるので、慎重にガイドに合わせて作成する必要はありません。
↑いろいろな揃えが設定できます。矢印併用がおすすめ
3. 画像フレームとキャプション~複製
本来ここはIllustratorの時と同じように作業するところですが、InDesignの特権を使います。画像フレームをx10、y40mmの位置に90×57.5mmで作成します。次に適当な大きさのテキストフレームを作成してキャプションのダミーを入れて属性を13Q↓20Hに整えます。
特権とは市川せうぞーさん作のスクリプト「snap_caption(間隔を1.5mm設定済み)」です。このような素晴らしい補助プログラムが無償配布されているのはほんとうに有難いことですね。感謝感謝。
画像フレームとテキストフレームを選択して実行すると、自動的に画像と同じ幅にして画像フレームとのアキを1.5mmにしてくれます。あとはフレームを「フレームを内容に合わせる」でフィットさせるだけでフレームはキッチリのサイズになります。
画像フレームとキャプションをグループ化して右へ複製。こちらは適当にドラッグ複製して、右マージン揃えショートカットで右マージンへ吹っ飛ばします。
さらに2つをグループ化して適当に下へドラッグ複製、コマンドDで複製して、間隔を10mmで整列します。テキストフレームをキッチリしたサイズにしてあるので、間隔整列のコマンドを安心してかけられます。
4. 帯部分作成
帯部分はテキストを流し込み30Q左右センター揃えにします。オプションからテキストの配置を中央にして、テキストフレームをC100で塗ります。
↑オブジェクトは1個で済みます
5. 流し込み(画像)
画像の取り込む前に画像フレームに調整オプションを設定します。座標をセンター、「フレームに均等に流し込む」にしておくと、取り込んだ画像が自動的に縮小トリミングされます。本来コレはフレームを複製する前にやるべきことですが、InDesignでは後からの変更もカンタンにできます。まとめて選択して適用するだけです。このときテキストフレームは無視されるので、キャプションのフレームをいっしょに選択してもかまいません。
画像配置は配置コマンドから複数選択できるので、まとめて選択してから空の画像フレーム上を順番にクリックしていくだけで画像配置が完了します。
↑画像フレーム上でクリックしていくだけ。6点の画像が数秒で流し込めます
6. 流し込み(テキスト)
本来テキストの流し込みはIllustrator同様です。しかし、ここはajabonさん作のPOT(ajabonさんのサイトはこちら)を使って瞬殺します。(すみません、これPOT2.0入れてないバージョンでした^^)
↑これで流し込みは瞬殺
こちらも動画を貼っておきます。
↑2倍速です。Illustratorの半分の時間で済みました
さて、2つのアプリケーションで同じものを作成しましたが、比較するとやはりIllustratorは手間がかかります。私は整列やコピペなどはQuickyesでショートカット化してあるので煩わしさは半減していますが、標準機能で作業をしたらさらに時間と手間がかかることでしょう。
一方InDesignはアプリ側が補助してくれる機能が多く、大ざっぱに作業してもキッチリ仕上がるといった感じです。2つの外部スクリプトを使用していますが、テーマは「実務に沿った」ですので、問題ないですよね。
次回は詳細の解説をいたします。
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実践での作業比較3
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